はやわかりT’s関連用語解説

はやわかりT’s関連用語解説


TV:トランスベスチズム

(Trans Vestism) 異性装。自分の性(生物学的性)に割り当てられた衣服(社会,文化的性)とは異なる性の衣服を着用すること。 異性装をする人という言葉ではトランスベスタイト(Trans Vestite)。

CD:クロスドレッシング

(Cross Dressing) TVのことをCrossDressing,CrossDresser(略してCD)と言うこともあります。 海外ではこちらの方がスタンダード。TGの意味合いを含むこともあります。

TS:トランスセクシャル

(Trans Sexual) 外科的手術などにより身体的性(外見的な性的特徴)をもう一方の性に変えたいと希望する人(pre-op TS),または手術を行なった人(post-op TS)

性転換症

(Transsexualism) 身体的には正常であり、しかも自分の身体的性(及びジェンダー)の所属をはっきりと認知していながらも、もう一方の性に所属したいと希望し、外科的手術やホルモン療法などにより身体的性(外見的な性的特徴)をもう一方の性に近づけるための行動を行うこと。

TG:トランスジェンダー

(Trans Gender) 肉体的的な性や既存の性役割にとらわらない形での生活をする人。またそのような生活を望んでいる人。TSやTVなどを包括した言葉として用いる。 アメリカではトランスジェンダリスト(transgenderist)という呼び方もある。

異性装的フェティシズム

(Transvestic Fetishism) 異性愛者(ヘテロセクシュアル)の男性で,主に性的興奮を得るために異性の衣服を着用すること。 いったんオルガスムが起こり性的喚起が止めば,衣服を脱いでしまいたいという強い欲望が起こる。 また,以上のことにより著しく悩んでいること。 性同一性障害では自己の性同一性に合致するような外見を望むことを目的とするためこれとは異なります。

両性役割服装転換症

(Dual-role transvestism) 異性の一員であるという一時的な体験を享受するために、生活の一部分を異性の服装を着用して過ごすもの。 永続的な性転換を望まない点で性同一性障害と異なり、異性装をするときに性的興奮は伴わない点で異性装的フェティシズムとも異なる。 この両者との鑑別が困難なものもいる。

自己女性化(愛好)症

(Autogynephilia)(AG) "auto"+"gyne"+"philia"(自己+女性+傾向、病的愛好)の造語でまだ正式な日本語訳はない模様。(Ray Blanchard 1993) 「女性を好み、自分が女性の体を持つ事を欲し、女性の肉体を持った自分を愛する」、「自分自身が女性であるという考えや想像によって性的に興奮させられる傾向」といった概念でSRSにまで及ぶ人も多いとされます。 primary(1次性、または中核群)、真性TSでなくてもSRS後の順応性は大変良いとされています。 "Autogynephilia"の詳細についてはこちらから

セックス/性(sex) この要素には外性器,内性器,性腺,性染色体などがあるが,これらの要素が決定的な男女の性区分とならない場合がある。 脳の分化などの概念が含まれないために、性同一性障害の概念として『「生物学的な性(SEX)」は正常でありながら』といった表現は誤解を招くため、代わりに『身体的性』という表現を使いようになった。

ジェンダー

(Gender) 生物学的,解剖学的な性をセックス(Sex)とよぶのに対し,男らしさ、女らしさのように社会的,文化的につくりあげられ,男女の性役割(gender role)や行動様式,個人の心理的特徴をジェンダーと呼ぶ。 男も女も多分に両性的な存在であり,ジェンダーとしての性度は多様な姿をパーソナリティの中に示しています。

ジェンダーロール/性役割

(Gender role) 性の違いから派生する男女間の役割分担。 社会的,文化的に作り上げられた男女の役割。 ジェンダー・アイデンティティ

性同一性/性自認

(Gender Identity) 「一人の人間が男性、女性、もしくは両性として持っている個性の、統一性、一貫性、持続性をいう」(ジョン・マネーの定義) 男性から女性へ性別移行をしたい、またしようとしている者の場合には、女性としての性同一性、ジェンダー・アイデンティティが存在する。

セクシュアリティ

(sexuality) セックスにジェンダー,性的志向(性的対象選択),性に関連する意識,行動,傾向などの性的な現象を包括して表現した言葉。

性的指向性

(Sexual Orientation) 恋愛や性欲など性的対象選択の方向性。 性的指向性が異性に向けられている一般的なケースを異性愛者(ヘテロセクシュアル)。同性に向けられるケースが同性愛者で男性が男性に向けられるのをホモセクシュアル,女性が女性に向けられるのをレズビアン,男女両方に向けられるのを両性愛者(バイセクシュアル)とよぶ。 性的指向性と性自認は異なる概念で,性同一性障害者(GID)の性的指向性は人によって様々である。

性同一性障害,GID

(Gender IdentityDisorder) 自分の身体的性や社会的、文化的性(ジェンダー)とジェンダー・アイデンティティが異なることにより、ストレスやそれに伴う精神的な障害などが生じること。 現在、性同一性障害の原因の一つとして、脳の性分化異常が基盤にあるという考えが研究者の間では主流となっている。

半陰陽/インターセックス

(intersex)「両性具有」「間性」などとも。 性器が完全に分化せず男性性器と女性性器の特徴を併せ持つケースや人々。 中には男性器が体外に出なかったために女性と判断され、女性として育てられてしまうケースもあります。 子供の早い時期に外科的手術によりどちらかの性に決定して育てても,自己認識と一致しないといった事が発生することや,後遺症の危険性など問題の難しさがあります。 性の分化などについての詳細はここを参考に 性染色体 性(セックス)を決定する遺伝子を含む染色体。 ヒトの場合,46本の染色体があり,44本の常染色体,残り2本を性染色体として区分しています。 女が同型,男が異型の性染色体を持ち,女の性染色体をXX,男をXYで表わしていますが,Y遺伝子の有無だけで単純に性の決定ができません。 性腺にはsry遺伝子が関与することがわかっています。 性染色体異常による先天性疾患としてX染色体を余分にもったクラインフェルター症候群,Yを失ったターナー症候群などが知られています。

セカンドオピニオン

(Second opinion)GIDのガイドラインに沿った治療(SRS)を行うためには、二人の精神科の医師による診断結果が合致しなければなりません。 この二人の医師による診療、または2度目の医師による診療、診断をセカンドオピニオンと言います。
ホルモン療法 リアルライフテストの後、SRS(GSR)に先立ち、MtFにはエストロゲン(卵胞ホルモン)、FtMにはテストステロンを投与し、従来の性ホルモンの停止による体調の変化などに備えることを目的としていましたが、新ガイドラインでは精神療法的意味合いでの目的としてのホルモン療法も認可されるようになりました。

SRS:性別再適合手術

(Sex Reassignment Surgery) 通称,性転換手術と呼ばれているものです。 日本語では性別再適合手術と呼ばれ、英語の直訳とは異なりますが、これにはSRSの人が本来の性に戻るといった意味合いが含まれているからです。 MtF(下記参照)の場合には豊胸、睾丸切除、ペニス切除、外陰部形成、造膣手術などがおこなわれます。

GRS:(Gender Reassingnment Surgery)

最近はSRSの代わりにGRSが使われることが増えています。 性同一性障害者に対する配慮ある表現です。

MTF

(Male to Female) 性同一性障害を有する者の性別の表現 MTFは男性(Male)から女性(Female)への意味で、治療開始前の身体的性別が男性であり、ジェンダー・アイディンティティが女性であることを示す。 女性から男性はFTM。大文字、小文字など表現方法は色々。

カミングアウト

(coming out) ジェンダーが本来の性と異なることやジェンダーに従って生活したい,しているといったことを家族や友人などに公表すること。略してカムアウト

パス

(pass,passing) 女性装者(または男性装者)と他人に気づかれないこと。 都会では他人のことは気にしない人も多いようなので、TVの方、パスしているんだななんて勘違いしないように(^^;) 女性装者は同類の臭いというか感じちゃうのでわりと気付いてしまうことも。 コンビニで性別,年齢のどのボタンを押すか楽しみにしている人もいますね(笑) 逆に気づかれる事をリードといい、リードされたといった使い方をします。
リアル ライフ テスト(RLT-real life test ,true life test) リアル ライフ エクスペリエンス(RLE-real life experience) ホルモン療法,性別再指定手術に先立ち,実際に望みの性で生活体験をすること。 生活は必ずしも生活の全般にわたって行う必要はなく、パートタイムのもの(たとえば、職場以外や休日の外出時など限定して行うもの)であってもよい。 live full-time in the cross-gender roleとも。 ユニセックス(unisex) 男性でも女性でもない中性という単一の性。 アンドロジナス/アンドロギヌス(androgynous) 両性具有。男女両方の特色を志向

俗語など

女装

本来は「女性の装い」の意味から転じて「男性が女性の格好をする」ことの意味に 過去の性風俗的なイメージを伴い良いイメージではありません。 台湾では女装という看板をよく見かけますが,これは本来のレディースファッションそのものの意。

T’s(ティーズ)

従来はTGがTVやTSなどを総括した意味合いで用いられてきましたが,より堅苦しさを取り除いた広義の意味でT’s(ティーズ)が用いられるようになりました。いろいろな呼び名の中でも好きな言葉です。

ニューハーフ

(New harf) なかなか凄い言葉だなと思いますが、これは日本での造語です。 水商売や風俗、芸能関係に従事し,女性装や性転換手術などを公言している人達を示す。また、自らをそう呼びます。 風俗芸能界でニューハーフで成功するためには自分が男である事を忘れてはだめだと聞きます。(この筋の水商売では男を出さないと受けないのね)

おかま

女性装をした同性愛者を現す蔑視的言葉。 あまり女性らしく見えない女性装者に対する蔑称。 水商売の女性装者自身が自虐的に用いることも。 女性的な男性全般をさす蔑称。

シーメール(Shemale)

She(女性)にmail(男性)をくっつけた造語。 その呼び方の通り,顔や胸は女性化しているが,男性器をもった女性装者で,風俗芸能関係でこの事を明示している人たち。 胸は豊胸手術のみと思われるシーメールの方もみかけますがちょっと不自然。

心理学用語など

アニマ(anima) 男性の中にある女性的特性
アニムス(animus) 女性の中にある男性的特性
トラウマ(trauma) 精神的外傷。心に深く残るような衝撃や体験。
心的外傷後ストレス障害

(PTSD:post traumatic stress disorder) 強度な恐怖や不安などによる精神的な外傷を受けたことにより生じる,各種精神的な障害。災害神経症,災害心身症なども言われる。不眠症,精神不安,抑うつ症,フラッシュバック,パニックなど様々な症状があります 発症には時間が経過した後に現れることもあります。

不定愁訴

思春期の子どもたちを悩ます様々な体調不良。病院で検査をおこなっても、特別な異常が見つからない、病因が特定できない(不定)つらい訴え(愁訴)を、「不定愁訴」と呼びます。 腹痛などに痛み止めを飲んでも効果がありません。

アダルト・チャイルド

(AC/ACOA.: adult child of alcoholics) アルコール依存症の親のもとで育ち,その事がトラウマとなり心の病を抱える子ども。 問題なく生長したと思われていても,大人になってから症状が現れることもあります。

DSM-IV(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Edition) 「精神障害に関する統計的診断基準、第四版」米国精神医学協会(American Psychiatric Association)が1994年5月に発行された診断基準の最新版でGIDなどに関しても記述されています。

ICD-10(5章F64) 世界保健機構が出版している診断ガイドライン DSM-IV同様、GIDの診断基準が記されています。

ファッション用語

ギャルソンヌ・ルック

1920年代の活動的な男の子のような女の子のファッション

ユニセックス(unisex)

60年代の男女差を取り払ったファッション。男女の別なく着られる服

トランス・ジェンダー

(Trans Gender) 90年代の男女差を取り払ったファッション

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